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      <title>コラム-会計と経済、その未来</title>
      <link>http://www.cpa-pro.net/column/</link>
      <description></description>
      <language>ja</language>
      <copyright>Copyright 2010</copyright>
      <lastBuildDate>Mon, 01 Feb 2010 09:15:28 +0900</lastBuildDate>
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            <item>
         <title>売上高を伸ばすには－監査人でもできる、リアリティあるアドバイス－</title>
         <description><![CDATA[企業業績に底打ち感が出始めています。今生き残っている企業の多くは、昨年までの経済危機の過程で経費を絞れるだけ絞り込んだことでしょうから、今後の業績回復は、売上高の引き上げがカギとなります。
<br />
<br />
このコラムの読者の中には会計監査に従事している・しようとしているかたも少なくないと思いますが、この「売上をどう伸ばすか」に関連して、私の監査人時代に一つの転機となった「事件」がありましたのでご紹介したいと思います。それは、監査の現場に出て2～3年経った頃、クライアントとの間で引当金の計上不足が議論になったときのこと。
<br />
「会計士の先生は、利益減らすのはうまいけど、利益増やす話はしないネ。」
<br />
と言われてしまったのです。監査人は、会計処理をどちらかといえば保守的に見ようとするため、クライアントとの議論はいつも利益を抑える方向になりがちですが、皮肉とも本質ともとれるこの発言により、「保守的な発想だけではクライアントからの評価に限界がある」と強く気づかされ、その後、会計士に対するこのような評価をどうすれば打破できるか、より役に立つ会計士になるにはどうすればよいか、が私個人の重要なテーマとなりました。
<br />
<br />
企業利益を増やす方法は、言うまでもなく①収益を伸ばすことと②経費を減らす、効率化することの組み合わせです。このうち、監査プロセスにより関わりの多い②については、経費削減策や節税策に気を配り、気づいた点をクライアントと話し合うことである程度貢献できるのですが、より抜本的な増益策であるはずの①の売上高増加についてはなかなか有益なコメントが思いつきません。「監査は企業プロセスのほぼ全域をカバーしているはずなのに、なぜ気づくことは②ばかりで①がないのか？」という、このなかば思い上がった疑問に対する解は、民間企業に転職してようやく得られました。というのも、売上高を左右する要因は、監査プロセスとはおよそ縁遠い、以下のような要素が関係していることを身をもって理解したからです。<br />
<br />

・自社商品に価値を認める潜在需要の多寡<br />
・潜在需要を顕在化させるための広告やマーケティング<br />
・自社のビジョンや自社商品に対するユーザ・消費者の認知・支持・信頼感<br />
・競合商品との差別化、絶え間ない改良努力<br />
・販売体制、販売担当者の自社および自社商品に対するプライドと商品知識<br />
・直販部隊と販売パートナーの組み合わせ<br />
・売上目標達成に対する強い信念・リーダーシップ<br />
・販売実務の効率化・スピードアップ<br />
・販売動向の把握とそれに対するタイムリーな対処<br />
・売れない商品の見切り・撤退<br />
・その他いろいろ・・・・<br />
<br />
会計監査は時間との戦いであり、こういったことを気にしていては戦いに敗れかねない（？）ですから、監査の過程でこういった気づきがなかったのは致し方なかったのかもしれません。しかし、監査人の立場であっても、上記のすべてを網羅できなくても、売上増に貢献できる視点はあります。それはユーザ・消費者の視点です。自らがユーザ・消費者として、クライアントの企業ビジョンや商品に共感しているか（＝ファンか）、競合商品よりよいか、買いたいか、どうであればより買いたいか。常日頃客観的に考え続け、クライアントと率直に語り合えば、それがクライアントにとって大いなる気づきにつながったり、売上増のきっかけになったりする可能性があるのです。監査人の立場であろうと、コンサルタントの立場になろうと、リアリティあるクライアントサービスの源泉が、クライアントを真摯に思い続ける気持ちにあることに、変わりはありません。]]></description>
         <link>http://www.cpa-pro.net/column/100201091528.php</link>
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         <pubDate>Mon, 01 Feb 2010 09:15:28 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>円は高いのか？</title>
         <description><![CDATA[2009年11月27日、円相場は14年4ヶ月ぶりの1ドル84円台に急騰しました｡サブプライムローン問題が表面化した2007年以来の円高もついにここまできたか、と天を仰いだのは私だけではなかったことと思います。輸出依存型の日本企業にとって、円高は大きな打撃。今後円高はさらに進むのでしょうか。<br />
<br />
財務省の貿易統計によれば、日本の輸出先に占める中国・アジア圏の割合は、2009年2月以降毎月50%を超えています。これらの国々に対する輸出代金は円や米ドルで決済されることが多いようですが、その決済金額には、その後現地通貨で転売される輸出品の現地価格と現地通貨の価値が反映されるはずです。したがって、円の国際的な位置づけを計るには、米ドルとの関係だけでなく、あらゆる貿易相手国通貨との関係で総合的に捉えておく必要があります。この見方に役立つ便利な指標の一つに、普段見慣れない<strong>「実効為替レート指数」（日銀公表）</strong>があります。実効為替レート指数は、米ドル、中国元、ユーロなど、日本の主要輸出先15カ国の通貨に対する円の競争力を総合的に算定したものであり、「名目」と「実質」の両方がありますが、日本と相手国の物価変動率を加味した<strong>「実質実効為替レート指数」</strong>がよりよく実態を表しています。この実質実効為替レート指数とドル円レートの比較が下のグラフです。（なお､実質実効為替レート指数は1円当たりの外貨価格として算出されるので、これを逆数にして「1ドル○○円」表示のドル円レートと比較しやすくしてあります｡また､変動率をわかりやすくするため、それぞれの2000年1月の値を100に置き換え、他の各月の値を相対化しました。）<br />
<br />
<p style="text-align: center;"><a href="http://www.cpa-pro.net/column/upload/img8.jpg" target="_blank"><img alt="img8.jpg" src="http://www.cpa-pro.net/column/upload/img8.jpg" width="478" height="338" /></p></a>
<br />
<br />
　このグラフによれば、米ドルは1985年9月のプラザ合意前後の大幅な急落後も、対円で長期的に緩やかに下落し続けており、特にエンロンやワールドコム等の不正会計事件が続発した2002年頃からの一方的な低落傾向が顕著です。これに対し、円の実質実効為替レートは赤と緑の線のいわばボックス圏内で動き、直近では過去20年余りのほぼ仲値に位置していて､多通貨との力関係ではむしろ安定しているように見えます。つまり､ドル安ではあるものの<strong>実は円高ではない</strong>ということが、このグラフから読み取れます。<a href="http://www.cpa-pro.net/column/081022140100.php" target="_blank">第1回のコラム</a>にも書きましたが、米国は長期間にわたり海外資金を無理に調達して消費に回し続けた結果、一方的に自国通貨を弱め続けました。今後、米国内の高失業率、消費不振、財政赤字拡大等の難題を解消するメドが立ち、米ドルに対する各国からの信認が回復するまで、長期的なドル安傾向は反転しないのではないでしょうか。<br />
<br />
このような状況下、日本の輸出企業が自助努力で米ドル安の影響から身を守るには､米ドルに触れない（取引先と徹底的に交渉し、契約を円建か、米ドル以外の、先高感ある通貨建へ一部乗換える）、または米ドルリスクを中和化する（現地の独立採算化を強め、負債の調達と資産の運用を同じ決済通貨で行う）といった道を模索することになります。どちらも副作用があり簡単なことでもありませんが、こういった個別企業の自助努力を通じ、米ドルへの依存度を長期的に引き下げ調整する必要はありそうです。また、米側の事情でドル高が期待できない間に、日銀による長期的な金融緩和政策と、政府による成長戦略を伴った長期のデフレ対策により、円安を誘導して、国内の景気回復努力を本格化することが望まれます。]]></description>
         <link>http://www.cpa-pro.net/column/091202155255.php</link>
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         <pubDate>Wed, 02 Dec 2009 15:52:55 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>選挙公約に説得力がないワケは？－ 企業理念とP/Lの観点から －</title>
         <description><![CDATA[　時期が時期なので、総選挙に関する考察をもう一つ。各党の公約（マニフェスト）が出揃いましたので、有権者としてその政策の良し悪しと、それを裏付ける実行力を推し測らなければなりませんが、それぞれピンとくる部分があるにはあるものの、全体を通じた説得力を感じさせる公約が一つもありません。なぜでしょう？<br />
<br />

　公約は、企業経営に例えれば企業理念に当たります。従業員、株主だけでなく、顧客や金融機関その他の取引先、地域住民、行政機関等のあらゆる利害関係者（ステークホルダー）に対し、その企業が何を考え、何を目指すかをコトバで表したものです。その企業で働き、その企業に投資し、その企業と取引することの意義を定義した、企業力の源泉とも言えます。企業理念は各社各様ですが、私の好きな企業理念の一つが米国Johnson & Johnson社の<strong><a href="http://www.jnj.com/wps/wcm/connect/30e290804ae70eb4bc4afc0f0a50cff8/our-credo.pdf?MOD=AJPERES">“Our Credo”</a><a href="http://www.jnj.co.jp/group/community/credo/index.html" target="_blank">（「我が信条」）</a></strong>です。それは、”Our Credo”の重視するステークホルダー（顧客、従業員、地域社会、株主）の順序が、実は損益計算書とおおよそ同じ順（売上高、経費、税金、配当）で、素直にピンとくるからなんです！しかも、1943年に作られた<strong>”Our Credo”</strong>を守り続けたJohnson & Johnson社は、今や時価総額17兆円の世界的大企業に成長しました。<br />
<br />

　<strong>“Our Credo”</strong>は言葉を尽くしてJohnson & Johnson社のあるべき姿を語りかけていますが、敢えて会計的な注釈を加えつつ要約すると：企業経営にとって一番大切なのは①顧客（売上高）です。収入をもたらす顧客なしに企業の存続はあり得ません。二番がその収入を生み出すための財・サービスを支える②従業員（原価・経費）です。従業員が快適に働くことは、商品の品質維持・向上、新技術・新製品の開発につながり、①顧客を捉えて放さない源泉になります。三番が③地域社会（税金）です。①・②の結果得られた利益の中から納税し、環境に尽くすことは、①顧客に同社製品を選好させ、②従業員に自信と誇りを与えます。四番が④株主（配当）。健全な企業経営の成果を配当することで、資本主義経済の一員として経営を継続できるのです。<br />
<br />

　この順序で今の日本を見据えるならば、一番大切な課題は日本が誰に何を売るか、です。内需をどう拡大し、世界に何を輸出するか。日本の「売り」は技術なのか、環境なのか、ITなのか、文化なのか、何なのか。一時的な景気対策ではなく、長期的に日本のGDPを成長させるための国家戦略です。よって一番重視すべき対象は①国内外の消費者、企業・政府の購買部門となります。二番に重視すべき対象は日本の従業員ともいうべき②国民・労働者であり、その課題は雇用、福祉、年金、子育て支援と、その表裏をなす税制、運営の枠組みとなる地方分権といったところでしょうか。三番が③アジアや世界に対する貢献。ODA等の人的・資金的貢献、IMFや国連での活動、外交、防衛もここに含まれるでしょう。四番が財政再建です。健全経営の成果により剰余を生み出し、国債償還を進めて借金体質からの脱却を図ります。この対象は、将来世代の負担を正常化するという意味で、（やや飛躍的ですが）④将来世代と考えられます。<br />
<br />
<br />
<p style="text-align: center;"><a href="http://www.cpa-pro.net/column/upload/GIF.gif" target="_blank"><img src="http://www.cpa-pro.net/column/upload/GIFsmall.gif" width="515" height="189" /target="_blank"></p></a>
<br />
<br />
　各党の公約に説得力がないのは、集票を意識するあまり②だけが強調され、①、③、④が抜けたり曖昧だったりして、全体としてP/Lが成り立たない＝経営が成り立たないことを直感させられるからです。公約が<strong>”Our Credo”</strong>、「各党の信条」を全体的な視点で語っていないことは残念です。特に、①の日本の「売り物」にしっかり焦点を当てることが、この国で生きる人々に自信を与えます。<br />
<br />

　説得力のない公約を、<strong>”Our Credo”</strong>として力強くバランスのよい公約に躊躇なく改訂していけるか、各党の実行力を選挙戦の期間中見守りたいと思います。
]]></description>
         <link>http://www.cpa-pro.net/column/090731095518.php</link>
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         <pubDate>Fri, 31 Jul 2009 09:55:18 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>国のバランスシートの適時開示が日本の不安を取り除く？！－　内部統制整備とIRの観点から　－</title>
         <description><![CDATA[　総選挙が近づくにつれ、「財政再建」や「国債残高」といった言葉を頻繁に耳にする
ようになりました。財務省は<a href="http://www.mof.go.jp/1c020.htm" target="_blank">毎四半期末の国債・借入金・政府短期証券等の残高</a>を適時開示しており、それによると平成21年3月末現在の国債等の残高は846兆円にのぼります。これを報道機関はよく「一人当たり約
660万円の借金」（総務省発表の2007年総人口127,771千人で割り算）、あるいは「GDPの1.6倍の借金」（内閣府発表の2009年第1四半期の年率換算実質GDP 519兆円で割り算）と言い換え、国民の将来不安を煽ります。でも、この言い方はちょっとヘン。財政を語るのに、財政状態の一部（負債）しか見ていないからです。財政状態といえばバランスシート。（貸方）の借金が多いことと、その返済原資である（借方）もそれなりにあることを同時に語らなければ、実態を見誤らせます。<br />
<br />
　これに関して一番問題だと感じるのは、財務省の開示姿勢と内部統制です。財務省が
開示する<strong><a href="http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/fstop.htm" target="_blank">「国の財務書類」</a></strong>は、驚くことに平成18年度版が最新版です。決算日（平成19年3月末）から開示日（平成20年8月）までに1年5ヶ月を要しているうえ、四半期開示もなく、今入手できる最新のバランスシートが2年3ヶ月も前のものなのです。民間の上場会社でさえ四半期決算の45日以内開示を懸命に実行しているのですから、800兆円もの巨額の資金調達をしている政府はなおのこと、国債残高の四半期開示ではなく、その裏付けとなるバランスシート全体を四半期開示し、国債保有者や国民に対する説明責任を果たすべきです。思うに、議会や国民に普段からフロー（収入と支出）の情報だけを提供し、バランスシートを適時開示してこなかったことこそ、「霞ヶ関の埋蔵金」などという怪しい用語が堂々と使われたり、「かんぽの宿」のような採算度外視の巨額投資や、社会保険庁の杜撰なデータ管理が長期間放置された元凶ではないでしょうか。政府・財務省は、国内最大の債券発行主体として、内部統制の整備に真剣に取り組み、バランスシート報告を抜本的に早期化する義務があると考えます。<br />
<br />
　では、肝心の<a href="http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/fs/2008_po00.htm" target="_blank">バランスシート(日本郵政公社等を連結しない「一般会計・特別会計」版）</a>の中身ですが、平成19年3月末現在、国債等を含む総負債981兆円に対し、総資産が704兆円あり、このうち将来の換金が期待できない有形・無形固定資産178兆円を除いた525兆円を負債の返済原資に充てられるとすれば、456兆円が国民の将来負担と読み取れます。これでも十分巨額ですが、846兆円が丸々国民の将来負担ということではありません。そこで、財政健全化に向けた課題は２つに分けられます。①資産の手当のない456兆円の借金をどうまかなっていくか？②525兆円の資産を借金の返済原資としてどこまでアテにして良いか？
<br />
<br />
<p style="text-align: center;"><a href="http://www.cpa-pro.net/column/upload/img6.gif" target="_blank"><img src="http://www.cpa-pro.net/column/upload/img6-1.gif"  target="_blank"></p></a>


<br />
<br />
①まず資産の手当のない456兆円は、歳出削減と税収増で対応することになります。
このうち、歳出削減については、ただでさえ新規の国債発行をなかなかやめられない
のですから、既得権益を抜本的にガラス張りに開示し、優先度の低い公共サービスを
止める・減らす・民営化する、調達原価・調達方法を徹底的に見直す、といった思い
切った決断を、世論を味方につけつつ、強いリーダーシップと行動力で推進しなけれ
ばなりません。また、税収増については、課税ベースが広い消費税アップが避けられ
ません。消費税なら、ものすごく簡便法的に考えて、民間最終消費支出約300兆円×
消費税率10%アップ＝30兆円／年程度の増収が見込めます。これに対し、今後の景気
回復、GDPの成長を仮定しても、それに伴う法人税・個人所得税の税収増は、これま
たものすごく簡便法的に考えてGDP 500兆円×経済成長率3%×税率30%＝4.5兆円／年
に過ぎず、これだけでは456兆円の手当には遠く及ばないのです。<br />
<br />
②次に、525兆円のうち、有価証券91兆円（米国債券を含む外貨証券82兆円、道路関
連債券7兆円など）、貸付金217兆円（地方公共団体67兆円、住宅金融公庫39兆円、都
市再生機構10兆円、高速道路保有・債務返済機構8兆円など）、出資金66兆円（97独
立行政法人20兆円、日本郵政公社10兆円、13特殊会社8兆円、など計232団体）などが
長期的にどう活用され、換金され、国債等の返済に充てられていくか、十分注視する
必要があります。目的と実態のハッキリしない投融資を増やしていないか。役割を終
えた団体を延命したり、権益温存のため、売れる資産の売却を止めていないか。日本
郵政（株）株式の一部売却の凍結案は、財政健全化の意思がないと表明しているようなも
のです。<br />
<br />
　財務省は、政府のバランスシートの作成・開示を民間会社並みに早期化し、国債発行
責任者である総理大臣・財務大臣が負債と資産の両方を含めた決算説明を四半期に一
度行い、財政健全化への道筋をハッキリ示すことで、国民が800兆円の負債を背負っ
ているという誤った認識を正す努力を続ける必要があります。

こういった視点で総選挙のマニフェストを読めば、政党や候補者の財務センス、経営
センスがみえてくるのではないでしょうか？
]]></description>
         <link>http://www.cpa-pro.net/column/090702213203.php</link>
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         <pubDate>Thu, 02 Jul 2009 21:32:03 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>企業価値評価にダーウィンの目を－　資本主義の変化に応じた価値評価の視点　－</title>
         <description><![CDATA[ 　<a href="http://www.cpa-pro.net/column/090224140113.php">前回</a>に引き続き、企業評価にまつわる考察を。最高のクライアント・サービスを志す会計士は、常にクライアントの企業価値向上を強く意識しているものですが、そのような意識のベースとなる企業価値評価の視点が、経済が激変する中で変化しているように感じられるのです。<br />
 <br />　
 　「資本主義は前取り主義」と言われることがあります。事業が将来生み出すキャッシュフローを現在価値に引きなおして事業に値段をつけ、その金額を現金で受け取るかわりに、事業オーナーが事業の所有権（＝株式）を手放す。株式市場に代表される金融市場は、事業の将来キャッシュフロー価値を手放して「現金前取り」する企業家・株主（売り手）と、それを取得して年々の配当・利息の収入を期待する投資家（買い手）が日々大量に交錯する場です。現実の市場では、将来キャッシュフロー以外のさまざまな要素が需給関係に影響を与えつつ、日々株価がついていきます。金融市場という「現金前取り」の場があるからこそ、企業家が巨額の事業資金を集めることもできるし、M＆Aも容易に行える。「前取り主義」は、資本主義のダイナミズムそのものです。<br />
 <br />
 　非上場株式の場合、この「前取り」価格を決める市場がないため、企業の特定の要素に着目して人為的に株価を算定する必要があり、その際DCF法（Discounted Cash Flow Method）に代表される企業評価手法が利用されます。DCFでは、3～5年程度先の業績予測（キャッシュフロー予測）を基に、成長への期待感や事業リスクを加味して企業価値を算定しますが、ここで使われる業績予測は、将来の事業環境の激変を果敢に読み込んだ、検証可能性の低い数値ではなく、過去業績の延長線に現在想定し得る範囲の将来変化を加味した、一見信憑性の高い数値であるケースがほとんどです。<br />
 <br />
 　ところで、資本主義は100年に一度といわれる激変の只中にあります。金融危機以降、米国の旺盛な消費が急減したことをきっかけにモノが売れなくなり、昨日まで通用した技術、設備、人材が、今日急に価値を生む機会を失う、価値を生めなくなる光景が、世界中で日常化しました。経済の激変に合わせて自ら変化することのできない企業は、存続の危機に襲われています。反対に、自ら変化し、革新し続ける企業ほど、成功しているように見えます。今元気のいい企業、たとえば㈱ファーストリテイリングや㈱ニトリは、独自商品の開発・調達に継続的に注力することにより、消費者を惹き付ける新商品を次々打ち出していますし、消費者の超低価格志向への変化にもいち早く対応しているようです。<strong>進化論を唱えたダーウィン</strong>は、「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものでも、最も頭のいいものでもなく、『変化に対応できる』生き物だ。（”It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent, but the one most responsive to change.” ）」と語ったという説がありますが、この言葉は、変化できない企業がグローバル経済の中で生き残れない現代にも、そのまま当てはまります。いまや、<strong>「変化対応力」は企業の中核的価値</strong>と言えます。<br />
<br />
 　したがって、この「変化対応力」を企業評価になんとか反映したいのですが、評価の信憑性を損なわずに将来の激変を今の計算に織り込むのは実に難しい。皮肉なことに、むしろ変化対応力が乏しく本当は近い将来破綻するかもしれない企業に対し、その過去業績がプラスなら、DCFは積極的な事業価値を算定しがちです。しかし、変化対応のうまい経営陣が率いる、変化の仕組がビルトインされた企業の価値は、そうでない企業の価値と明らかに峻別されなければなりません。そのためには、まず、強い商品力や確固としたシェアにこだわり、追求し続ける心が組織に根付いているか、リスクを計りながら変化を牽引する強いリーダーシップが常に存在するか、といった変化対応力の源泉に注目する必要があります。変化の激しい時代、<strong>会計士には「ダーウィンの目」が求められている</strong>ように思うのです。]]></description>
         <link>http://www.cpa-pro.net/column/090409161621.php</link>
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         <pubDate>Thu, 09 Apr 2009 16:16:21 +0900</pubDate>
      </item>
            <item>
         <title>長引くPBR 1倍割れは何を意味するのか－「負ののれん」への処方箋－</title>
         <description><![CDATA[　昨年9月の「リーマン・ショック」以降、東証一部の平均PBRが2003年以来約5年半ぶりの1倍割れとなり、その後さらに低下傾向が続いています。株式評価に関わる人間として平均PBR1倍割れはやはりショックです。PBR（株価純資産倍率（Price Book-value Ratio））とは、各上場企業の時価総額（＝株価×発行済株式総数）をその直近年度末の純資産合計で割り算して求めます。「PBR＝1」のとき時価総額と純資産合計が同額になり、設立仕立ての会社はほぼこの状態です。（「PBR＝1」の株価は企業の解散価値を表す、という言い方をする人もいます。）これまで多くの起業家が、会社をPBR＝1の状態から興し、収益力を高め、企業価値を大きく伸ばしてから上場し、株式を時価で株式市場に売却することで「創業者利潤」を実現してきました。PBR＞1であればこそ、上場維持コストや被買収リスクを超えて上場企業が上場し続ける意義があるといえます。<br />
<br />
　また、株式評価でよく使われる「純資産法」は、PBR＝1を前提とした株価算定方法であり、これは数ある株価算定方式の中でも下限、アンカープライスとなる場合が多いのです。ですので、日本を代表する東証一部企業群の平均的な株価がアンカープライスを下回るとなれば、多くの未上場企業の「上場の夢」はかすみ、落胆が広がっていることと思います。<br />
<br />
　それでは、平均PBR1倍割れはなぜ長引くのでしょうか？<br />
<br />
　一つには、株式市場の需給の悪化です。米国を震源地とする金融危機の影響で、外国人投資家をはじめ多くの投資家の投資資金量とリスク許容度が急減し、株式の買い手が売り手に転じてしまい、需要が大幅に減退する一方、上場株式の数量は、自社株買いでわずかに減少した以外はマーケットに滞留しているため、需給バランスが崩れ、株式の流通価値が減少しています。<br />
<br />
　しかし、もう一つ、平均PBR1倍割れを長引かせる、より本質的な背景があるように思います。<br />
<br />
　PBR＜1は、会計上は「負ののれん」の状態です。純資産100の会社の株式を90で買収する（このときPBR＝0.9）とすれば、差額の10は「負ののれん」です。企業結合会計基準では、原因分析してもなお負ののれんが残れば、これを固定負債に計上し20年以内で償却するよう定めています。一般に、負ののれんが生じる最も大きな原因は<b>①経常赤字</b>です。買収直後から赤字が累積するとすれば、その分だけ買収価額を引き下げないと割が合いません。また、過剰在庫や、過剰設備あるいは低操業度・低効率の設備といった、<b>②バランスシートの劣化</b>があれば、将来の処分損や廃棄損が重荷になります。時価主義が浸透し、貸借対照表に粉飾がなくても、こういったバランスシートに潜在する問題は経営判断次第でなかなか顕在化せず、タイムリーに純資産に反映されるとは限りません。<br />
<br />
　2月16日に発表された昨年9～12月期の日本のGDP成長率は▲12.7%（年率換算）と先進国の中でも突出して低く、長い間我が国の成長の原動力であった輸出が金融危機の影響で急減（対前期比▲13.9%）するなど、日本株式会社の収益力が急速に悪化しています。いわば売上高不況です。オイルショックのときのようなコストアップ不況とは性格が異なり、経費節減努力だけでは乗り切れません。また、売上高が崩れているため、輸出産業を中心に過剰在庫・過剰設備への対処も問題です。<br />
<br />
　平均PBR1倍割れは、株式市場が日本株式会社に①新たな売上高の創出、商品・マーケットの再構築と、②資産リストラの徹底を催促し、産業構造を転換して成長路線を取り戻すことを求めて鳴らす警鐘なのかもしれません。]]></description>
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         <pubDate>Tue, 24 Feb 2009 14:01:13 +0900</pubDate>
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         <title>景気対策は単なる固定費補填か、それとも「資産」化できるか－　マズローの欲求階層説はいろいろな局面で使える　－</title>
         <description><![CDATA[　総務省統計局が12月26日に発表した労働力調査（速報）によると、平成20年11月の完全失業者数は256万人で、労働力人口全体6,646万人に対する割合（完全失業率）は3.9%とのことです。6～7%台の米、加、英、独、仏など主要先進国に比べればかなり優秀ですが、今後日本でもこの数字の悪化は避けられません。というのも、日本経済を支えてきた輸出が急減し、貿易赤字を記録し始めたことをきっかけに、世の中全体で売上高が減る「巣ごもり経済」に突入したからです。不況はこれからが本番と考える企業は、売上減に対処するため、生き残りをかけてコストダウン、とりわけ<em>固定費削減</em>に取り組み始めました。<br />
<br />
　<em>固定費削減</em>の最たるものが人件費削減です。昨今「雇い止め」「派遣切り」が問題視され、「ヒトをモノ扱いするな」などの批判が噴出していますが、これには本当に心が痛みます。企業にとって人は財産。人を大切にしない経営者が成功するはずはありません。にもかかわらず削減せざるを得ないのは、資本の薄い企業では「赤字≒破綻」だからであり、資本の厚い企業でさえ、赤字を放置すればやがて人心が荒廃し、企業活力が落ちるからです。<strong>マズローの欲求階層説</strong>に言われるとおり、人は、目標を自ら創り出し、あるいは上司から与えられ、それを確信すると自己実現を目指して大きな力を発揮しますが、目標がなくなった途端にやる気を失い、病気にさえかかりやすくなるものです。売上目標や利益目標が描きにくい今日、赤字対策が遅れれば、企業の財力・人力とも低下して、やがて本当に危機を迎えてしまいます。状況に応じて目標を設定しなおし、固定費を適切にコントロールすることは、損益管理だけでなく、中期的な組織管理にとっても、極めて重要なのです。<br />
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　ところで、日本の企業部門の人件費削減が進んでも、人々は日々生きていて、日本株式会社全体の人件費は削減しがたい固定費ですから、企業部門が手放した人件費は政府部門が吸収せざるを得ません。これには失業手当や生活保護などのいわゆるセーフティーネットが一次的に機能しますが、より広範に、失速した経済を立て直すべく、総理大臣官邸は12月24日、「<em>景気対策</em>3段ロケット～総額75兆円事業規模の対策～」を公表しました。その内容は、「安心実現のための緊急総合対策11.5兆円」「生活対策のための2次補正予算27兆円」「生活防衛のための緊急対策37兆円」とされ、所得保障や金融支援などの直接的な対策が中心です。しかし、<em>欲求階層説</em>で言うところの生理的欲求や安全欲求を満たす（＝生活保護）だけなら、現在の完全失業者数がたとえば急に倍になっても、最低年5兆円程度（＝250万人×年2百万円）上乗せすれば何とかなるとの試算もあるようです。せっかく公の大金を投じるのですから、政策に人々の心が高まるような明確なメッセージを込め、<strong>人々が自己実現できるような、達成目標を伴うプロジェクト予算の割合をできるだけ増やして欲しい</strong>、と願わずにはいられません。<br />
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　企業経営者がお金を払うとき、それが①今の売上高のための支出か、②将来の売上高のための支出か、あるいはその両方か、必ず意識します。そして、心の中では②を資産計上し、将来の売上高拡大で大きく取り戻せるよう、事業を組み立てていきます。（企業会計では、保守主義の原則により②のすべてを資産計上できるわけではなく、図らずも帳簿と経営者マインドがズレる原因になっています。）巨額の財政政策の多くが②につながれば、<strong>人々はそれを心の中で「資産」と感じ取り、目標意識を持って、不況の今でも大きな力を発揮する</strong>のではないでしょうか。この時期、米国のオバマ次期大統領が社会インフラ整備、環境、エネルギーといった重点目標を明確に掲げたことは、<em>マズローの欲求階層説</em>から見ても、人々の心を高める妥当な戦略なのです。そこに、日本の将来に対する不安を払拭し、不況からいち早く脱出するヒントがあると感じます。]]></description>
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         <pubDate>Wed, 07 Jan 2009 13:22:21 +0900</pubDate>
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         <title>神は細部に宿るもの－　迷走する定額給付金について、ビジネスプロセスの観点から　－</title>
         <description><![CDATA[10月30日、麻生総理が、27兆円に上る経済対策の一環として２兆円の定額給付金支給を発表してから半月余り経ちましたが、その後議論は迷走しています。その政策目的や経済効果の議論も大いに気になりますが、企業の内部統制や経営の効率化に常々心を砕く会計士としては、今回の大規模な支給実務の仕組に、より関心を寄せています。<br />
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というのも、そもそも日本には、所得税、住民税、健康保険、介護保険、厚生年金、国民年金など、国民全体から一斉に、毎月のように現金を徴収する仕組がいくつもあり、その徴収組織は税務署、社会保険事務所、市区町村・・・・とバラバラです。何という不効率！しかも、徴収実務の多くが、民間企業に事務協力を強いる源泉徴収制度により成り立っているのです。一方、現金支給の仕組については、税金の還付や生活保護、失業保険、介護保険のように、個別に申告・申請し、審査を経てようやく個別受給できる制度ばかりで、今回の定額給付金のような、国民全体へ一斉に支給する仕組はありません。（高齢者に対する年金支給は、ある意味国民全体への一斉給付の仕組ですが、その実務能力と信頼性の低さは地に落ちたままです。）民間企業がこのような不効率やいびつな仕組をかかえつつ生き永らえることはおよそ考えられません。そこで、今回の定額給付金、民間の発想ならどう支給すべきでしょうか？<br />
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景気対策・生活対策として速やかに一斉支給したいが、その仕組がない。ならば、①従来の源泉徴収制度を流用して税額控除・還付する（これが年末調整に間に合えば最高でした！）か、②郵便・宅配便を使って国民全体に物理的にアクセスして券を届けるか、どちらかの方法が現実的です。実際、選挙の投票所入場券は全国民に毎回郵便で届けられていますし、1999年の「地域振興券」も交付対象者に引換券を郵送する方法が使われました。とかく、新たな仕組を急仕立てしても、細部の調整が行き届かずすぐにはうまく機能しないものです。<br />
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また、定額給付金が政策効果を挙げるためには、政策発表により国全体の消費マインドを暖めつつ、国民一人ひとりに「お金を受け取る」「お金を使う」の２つのアクションを自発的に確実に実行してもらう必要があります。民間企業に例えるなら、自社商品を大々的に発表した上で、できるだけ多くのお客様に「商品を手にとってもらう」「商品を使ってもらう」。買いに行くのが面倒だとか、他社商品との比較だとか、そういう邪念を起こさせないようなインパクトとわかりやすさをお客様の心に刷り込み、即行動したくなる演出が大切です。定額給付金もこれと同様で、忙しい「お客様（＝国民）」、交通の不便な地域の「お客様」、介助を必要とする「お客様」、あらゆる「お客様」に、喜んで「定額給付金を受け取る」「お金を使う」の２つアクションを起こしてもらい、この２つ以外の作業や疑念を極力排除する仕組を提供する、というお客様対応の発想が肝要であり、そのためには政策メッセージはわかりやすく、制度はシンプルにすることです。<br />
<br />
今回の迷走の原因の一つに「所得制限問題」がありますが、上記の①や②のプロセス・フローチャートに「制限所得超か以下か」の判断プロセスを組み込むことは容易ではありません。そう考えてみると、所得制限を主張する政治家は「私は大きな組織の運営や改革を実地で指揮した経験がない、能力がない」と自ら公言しているようにも聞こえます。やはり<strong>「神は細部に宿る(“God is in the details.”)」</strong>もの。民間でも、現場感覚の鈍い経営者は、往々にして社内外の経営環境を表面的にしかつかめないため、実態に即した具体的な指示を部下に与えることができず、会社の改善・革新を実現できないものです。所得制限派の政治家（≒経営者）に巨大組織である霞ヶ関（≒部下）の行政改革を期待してよいのか？政策の具体的な執行、行政実務の「細部」を官僚任せにすることに慣れてしまった政治家に、「神」は宿るのか？甚だ疑問です。<br />
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経済の建て直しが最優先課題である麻生内閣には、これまで以上に実務経験に長けた民間人の発想と経験を取り入れ、日本の政治に是非「神を宿し」て欲しいものです。 ]]></description>
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         <pubDate>Wed, 19 Nov 2008 15:20:35 +0900</pubDate>
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         <title>「米国株式会社」は継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる状況？　        － キャッシュ・フロー計算書の観点から －</title>
         <description><![CDATA[米国発の金融危機とリセッション懸念が世界経済を大きく揺らしています。基軸通貨国である米国の経常収支赤字は、1983年の世界的な景気回復後、
	拡大し続け、その2007年までの25年間の合計は△6,668,094百万米ドル（米国商務省経済分析局（BEA）公表の経常収支（Current account）の合計）に上ります。<br>
	<br>
	「米国株式会社」がもしキャッシュ・フロー計算書を作れば、これは「営業活動によるキャッシュ・フロー」の大赤字に相当します。長期にわたり黒字転換の実績も
	アテもないのですから、民間企業ならとうの昔に「継続企業の前提に（超）重要な疑義」アリとされ、監査人のなり手がなく、上場廃止・倒産です。が、基軸通貨国で
	ある米国株式会社は、この赤字を埋めようと、やり手の財務マンたちが「強いドル」を掛け声に官民上げて世界中にドルを売り、外貨をかき集め、「投資活動による
	キャッシュ・フロー」＋「財務活動によるキャッシュ・フロー」を黒字にし続け、さらに対外資産の評価益にも助けられて、対外純債務の増加を最小限に抑えてきました。<br>
	<br>
	しかし、昨今、その金融技術の産物の一つであったサブプライムローン関連商品に対し、世界中が巨額の売却損・評価損を次々に計上しています。そのため、米国株式
	会社の金融商品全体、延いては米ドル換算を通じてグローバルに取引される世界の金融商品全体に対する市場の信頼が低下し、かつ、グローバルに短期間で現金化（手仕舞い）されてしまい、金融市場の形成する「公正時価」に信頼リスクや流動性低下のディスカウントが大きく反映されるようにさえなってきました。<br>
	<br>
	この結果、米国株式会社の新規の「財務活動」（＝海外資金調達）は、重大な局面を迎えつつあるように思います。放っておけば、対米不信からドル安を招きやすくなります。
	（実際は通貨介入などもあるため一本調子のドル安にはならないのですが。）一方、米国株式会社が信頼を取り戻そうとすれば、民間企業と同様、営業キャッシュ・フロー
	（＝経常収支）の黒字化が一番です。その意味ではリセッションによる米国の消費減・輸入減は好都合ですが、これは同時に世界の対米輸出の減少も意味し、今度は米国
	以外の国々が持ちこたえられません。米国株式会社の営業キャッシュ・フロー赤字とGoing concern問題は、サブプライムローンによる行き過ぎた住宅投資が引き金となって、
	否応なく全世界を巻き込みつつ、世界経済を大きく転換しようとしているのです。<br>

	<br>
	日本としては、ドル安と対米輸出の鈍化の両方に耐えなければなりませんので、お家芸の技術力や商品力に磨きをかけ、対新興国輸出を着実に拡大するとともに、それでも
	避けられそうにない世界的な景気減速に備えてより一層慎重な投資判断やコスト管理が必要と思われます。政府の効果的な財政政策も大いに望まれます。
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         <pubDate>Wed, 22 Oct 2008 14:01:00 +0900</pubDate>
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