今回の迷走の原因の一つに「所得制限問題」がありますが、上記の①や②のプロセス・フローチャートに「制限所得超か以下か」の判断プロセスを組み込むことは容易ではありません。そう考えてみると、所得制限を主張する政治家は「私は大きな組織の運営や改革を実地で指揮した経験がない、能力がない」と自ら公言しているようにも聞こえます。やはり「神は細部に宿る(“God is in the details.”)」もの。民間でも、現場感覚の鈍い経営者は、往々にして社内外の経営環境を表面的にしかつかめないため、実態に即した具体的な指示を部下に与えることができず、会社の改善・革新を実現できないものです。所得制限派の政治家(≒経営者)に巨大組織である霞ヶ関(≒部下)の行政改革を期待してよいのか?政策の具体的な執行、行政実務の「細部」を官僚任せにすることに慣れてしまった政治家に、「神」は宿るのか?甚だ疑問です。